手で文字を書くことが、まったくない日がある。一日どころか、数日、数週間、誰かに求められることがない限りは、これからもずっと手で書く必要なんてなくなっているのかもしれない。書くのに時間がかかるし、書き損じたときに戻ることもできない。そもそも整った字が書けなくて嫌にもなる。それに比べて、画面上の文字たちは、便利で扱いやすいだろう。けれど、いま手にしている道具のことをよく知らないと、考えることが置いていかれてしまう気がする。鉛筆、キーボード、紙、ディスプレイ、それぞれの媒体によって、自分の思考も変化し得るのだ。どうやって痕跡を残すのか、その方法はひとつではない。
¥3,740
SOLD OUT
※こちらの価格には消費税が含まれています。
※送料が別途¥370かかります。