ひとりで暮らしていることが、ただ孤独であるわけではない。犬や猫、植物たちとともに生活をしていること、それだけで孤独から逃れられるわけではないように思う。誰かとともに居たって、自分だけしか居ないという空虚さが、むしろ強まりさえするのだから。紙に記された言葉を読んで、それが自分が書いたものだと分かっているのに、別のなにかと出会うことがある。たしかに、書いているその間、すでに誰かと会話していたみたいだ。もうひとり居る、私だろうか。書かれたものたちがともに居てくれるから、ひとりの部屋で過ごしていられる。
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